航海日誌

トカラ列島を南下、黒潮に流される。

天気 快晴 快晴
風力 0: 平穏 (0.0 - 0.2 m/s)
風向 -
波高 0.5m

口之島から悪石島に向けて早朝に出港。この日は風も波もほぼなく、エンジンのみの機走で走ります。

口之島と中之島の間には西から東への強烈な黒潮の潮流があります。
潮流がなければ真っ直ぐ南下していくところですが、ここはかなり西へむけつつ南へ進んでいきます。
それでも気がつけば中之島の方へ近づいていました。
中之島の岬へ近づき過ぎたなと思っていると突然大きな波に襲われます。何事かと思うと黒潮と元々の潮が激しくぶつかり合って渦を巻いているところもあります。
風はほぼ無風、波だけがものすごい勢いでやってきます。
前後左右に激しく揺さぶられながら岬から離れるようにしていくと、波は落ち着いて水面は鏡のように穏やかになりました。

黒潮は海中のプランクトンがいない事で透明度が高く水深も数百メートルと深いため、黒潮横断中は独特の濃い青色の景色が広がります。


中之島を通り過ぎて諏訪之瀬島が近づいてきます。
屋久島で一緒になったヨット乗りの人が2023年に諏訪之瀬島を訪れた時には山が噴火して火山灰が降ってくるので大変だったようです。
今は噴火してなさそうなので、恐る恐る諏訪之瀬島の横を通り過ぎます。
夕方17時頃、この日の目的地にしていた悪石島に近づいてきました。

ずっとベタ凪でオートパイロットをセットして機走で走っていたので、まったく疲れていなかったのと、翌日の天候は荒れる予報だったので、できるだけこの穏やかな間に距離を稼いでおきたいと思い、この先の宝島まで行くことにしました。

太陽が西の空に沈み、暗くなってくると星がポツポツと現れてきます。
気がつけば360度満天の星空になっていました。
ベタ凪で海面は鏡のようだったこともあり海面にも星が映ってまるで宇宙空間を進む宇宙船のようでした。

深夜0時過ぎに宝島港に入港。夜間入港は大阪のホームポートで一度だけやったことがあります。その時の印象で夜でも港は照明があって多少は明るいというイメージがありました。
宝島の港は全く照明がなく、こちらからライトを照らしながら恐る恐る入っていきます。
停めようと思っていた奥の方の岸壁に行き、岸壁の方へライトを照らすと他の船が何隻か停まっていて、ギリギリ間に入れるかどうかという感じでした。
そして岸壁の方ばかり見ていると突然、船底の方からゴゴゴッという音!
まずいと思い、すぐにギアを後進に入れて脱出。幸いにもすぐに船は動きました。
岸壁の方ばかり見ている間に微風とはいえ少しずつ流されて、珊瑚に擦ったようです。
奥の方の狭いところはやめて手前側の広い岸壁に着岸。
翌朝、船底の確認とキャビン側のキールボルトなどチェックして、浸水等は特にないのを確認。ことなきを得ました。
結局港の入り口側の岸壁が最適な係留場所だったことがのちに判明することになります。